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BLOG 2022.03.08
清木場果樹園 STORY

清木場果樹園 STORY

甘酸っぱい柑橘の香りがふわり。廃校になった小学校を利用したその工房では、町の特産物でもある金柑のジャムの瓶詰め作業が行われていました。大正3年、かつて演習場だったという同地に植えられたみかんの樹から始まった、南さつま市津貫の柑橘栽培。3代100年続く清木場農園では、オリジナル金柑ブランド『完熟きんかん黄金丸』を生みだすなど、これまでにない視座で金柑栽培の可能性を拓いています。

柑橘栽培100年。小学校跡地に甘酸っぱい香りが広がる

今南さつま市津貫地区。温州みかん、柑橘栽培で有名なこの地に創業100年の歴史を持つ「有限会社清木場果樹園」はあります。親子3代続く柑橘農園として、自社ブランド「完熟きんかん黄金丸」も有名な同園。所在を構えるのはなんと廃校になった小学校跡地。代表取締役の清木場真一さん、先代のお父様、4代目の息子さんの親子3代が通われたという小学校です。津貫の歴史と記憶が残るこの校舎で、清木場農園独自の農業が営まれています。

素材は3つだけ。完熟金柑の味わいが詰まった名物ジャム

「完熟きんかん黄金丸」。清木場農園が手がけるオリジナルブランドの金柑は、老舗果物専門店「京橋千疋屋」にも卸されて人気を博しています。1つ1つ手作りの金柑ジャムは1996年日経新聞が選ぶ「朝食におすすめのジャム・ベスト10」にも選出され、その名を全国に広めるきっかけになりました。同郷の和菓子店ではこのジャムが使われた商品も並び、完熟金柑の果肉が残る食感が好評と店主の方も太鼓判を押します。

樹上でじんわりと完熟。1粒1粒時間をかけ、果実は黄金色に

清木場農園の美味しさの秘密。それは糖度の高さ、によるものだけではありません。果物店のバイヤーの方が絶賛するのは、”甘味と酸味のトータルバランスの絶妙さ”。そこに、「完熟きんかん黄金丸」の深い味わいの魅力があるといいます。「土作りが大事」と真一さん。長い年月と手間暇をかけて作り上げられた同園の土壌は、微生物の多様性が一帯の畑と比較しても高いという分析結果が認められているそうです。

麗しく甘美な口あたり。金柑果汁と紀州産梅のマリアージュ

「完熟きんかん黄金丸」を使用したお酒が「Little Kiss 完熟きんかん梅酒」。瓶を開けた瞬間にふっと広がる、甘く、ほのかな柑橘の色香。金柑と紀州南高梅がとろりと溶け合うふくよかな美味しさは、定番のロック、炭酸割りはもちろん、バニラアイスにかけてデザート感覚でも楽しめます。お酒への果汁提供にあたっては「果実の種取りが大変でした」と真一さん。商品の中に種が混ざらないよう、目の細かいメッシュで何度も果肉を濾した苦労があったそうです。

メイド・イン・ジャパン。津貫の誇り、海外で爽やかに香る

アメリカ、マカオ、台湾と、「完熟きんかん黄金丸」は海外へも販路を広げています。きっかけには「製品加工技術の革新も大きかった」と真一さん。低温のアルコールによる急速冷凍もその1つで、果実の組織が壊れにくく、解凍で収穫したてのフレッシュな美味しさが楽しめるとあって、製品を積極的に海外へ発信できるようになったと話します。金柑のかき氷シロップなど、柔軟な発想で商品開発も果敢に挑戦。太陽の光をさんさんと浴びて輝く果実には、100年の伝統と思いが詰まっていました。

(PROFILE)                                         清木場 真一/有限会社清木場果樹園

100年以上続く同園3代目社長。金柑の独自ブランド「完熟きんかん黄金丸」を完成させ、果肉感のあるジャムやコンポートなど、新製品も多数開発。地域特産物マイスターとして公的な認定を受け、南さつま市の地域特産品の発展にも力を注ぐ。

有限会社清木場果樹園のHPはこちら

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